wander for wonder
(2023.04.20推敲)
どうも。なんだかんだ、もう三月。不定職者も確定申告の季節です。
今日も今日とて、懲りずに(※)笠松将さんという方の魅力について、持ちうる語彙力を総動員して表現したいと思います。
※過去記事でもいくつか笠松さんについてご紹介しています。
本日2022年3月12日、笠松将くんの主演映画「リング・ワンダリング」の名古屋での公開日です。
首都圏など、すでに公開が始まった地域もありますが、彼の地元である名古屋で公開日を迎えられたことをとても嬉しく思います。舞台挨拶もとても楽しみです。
最近お茶の間で見られる(た)ものを書き連ねるだけでも、大河ドラマ「青天を衝け」や連作ドラマ「岸辺露伴」シリーズ、そして今クールのドラマ「ムチャブリ」、先日金曜ロードショーで特別編が放送され、Huluで配信中の「君と世界が終わる日に」へと出演が続き、映画から地上波テレビから配信コンテンツから、これまで以上にさまざまなメディアで活躍されている笠松くん。
これまでは特定の作品にフォーカスして、笠松くんの演じる役のここがいいぞ!的な感じで書いてきたのですが、本記事では「笠松将くんの芝居のここがいいぞ!」という私の日々感じている彼の演技の凄み(?)について勝手に書きまくっています。
みなさん。笠松将、かっこいいですよ。(この語句は定形文登録済みです)
彼のどんなところがかっこいいか、どこが好きかを一言で表現するには難しいですが、最近ひとつ分かったことがあって。
自分は彼の「葛藤」のお芝居がとても好きです。
人間、日々大小いろんなことに葛藤して、感情が揺らいで、せめぎあって。
葛藤ってなんとなく非生産的な行為に見えるし、何も迷わずスパッと決断する人の方が「かっこいい」と評価される場面ももちろんあると思うのですが、一方でこの気持ちの振れこそが、人間らしさであったり、人間として生きることのひとつの使命のようにも思います。
彼の「葛藤」の眼差しは、本当にいろいろなところに散りばめられています。どんなキャラクターも、何かに迷って、悩んで、考える。時には己に苛立ったりもしていました。
キャラクターは物語の中でさまざまな葛藤が描かれます。しかし、それはあくまでシナリオという「筋書きの中にある葛藤」であって、現実世界に無数に存在する日々の雑念も含めたうちの、特にシビアなものが厳選されているように思います。
ただ、彼の演じるキャラクターって時々、そういった洗練される過程を経ていない、どこか生々しい「葛藤」が見える時があって。
明るい子が時々険しい顔をする、とかならまだ分かりますが、普通に明るく振る舞っている時にも、どこか切実な眼差しがあったり。そんなに怒ってるように見えませんが?!みたいなところでやたら大声張り上げていたりとか。
最初は、先述の厳選がザルなだけかと思っていたのですが(本当にすみませんでした)、笠松くんの出演作品を拝見するうちに、どうもそれだけではなさそうだなと。
ご本人が意図しているかいないかはわからないのですが、一つの仮説に辿り着きました。
笠松くんはお芝居の中で、川の中に沈む砂粒や石ころくらい無数に存在するキャラクターの感情を、いろんな人の手を渡って作品が作られる中で角が取れたり、小さくなったり、取り残されたりする前に掬い上げてくれているのではないか。
そしてそれこそが、彼の演じるキャラクターが見る者と同じように大小日々さまざまな葛藤をしながら、生き生きと存在している理由なのではないかという気がしました。
実際笠松くんの演じるキャラクターって結構支離滅裂な行動に出たりしませんか?(歪んだ共感力)
そういうシーンに出くわして、よく私は遠慮なく画面に向かってなんでやねん!!と突っ込んでしまうのですが、その支離滅裂さこそが人間の制御が効かない葛藤を映した結果だと言われたら、ちょっと腑に落ちます。
実際現実世界にもそういう支離滅裂なことってたくさんありますから、だとすると彼の演じるキャラクターには、物語にリアリティをもって迫らせる魅力もあるのだろうなと思います。
画面を見ているその瞬間、キャラクターに100%のエネルギーでツッコませてしまう。彼の演じるキャラクターたちの、そうして颯爽と見る者の前に現れてくれるところが私は大好きです。
そして、これからの彼のお芝居にも、これまでの彼のお芝居にも、もっといろんな発見があるかもしれないと思うと、とてもわくわくします。
迷い込み、巡り会う。今日名古屋で公開されるリング・ワンダリングも、神秘的でどこか浮世離れしたような世界観に没入しつつ、笠松将さんが1人の人間として迷い、歩み、巡る姿を、眼差しを目に焼き付けてきたいと思います。
リング・ワンダリングの予告編はこちらからご覧いただけます!拙記事をきっかけに本作や、笠松さんに興味を持っていただきましたら、これほどの幸せはありません。